セックス時に薬物を使うことで、日常では得られないような快楽をもたらすことがある。最初は使うことをコントロールできると思っていても、繰り返し使用することで依存がつくられてしまう。
多くの依存性の薬物は脳や体に作用し、薬が切れると探索したり、ひどい虚脱感や倦怠感、うつ状態に襲われることがある。常用していると同じ薬の量では同じだけの効果が得られなくなるため、薬物使用量が増えていく。
薬物とHIVの感染はリンクしやすいと言われている。セックスを盛り上げるために薬物を使うと判断力が鈍り、セーファーセックスができにくくなる。また常用していると、精神的に不安定になり、ますます薬物に依存したり感染リスクが高い行為を続けるようになることもある。
また、一部のハッテン場などで売られているセックスドラッグには麻薬指定のものや、麻薬と類似の
まずは薬物に絶対に手を出さないこと。使ったことがある人は次に使わないようにすること。そして誰かに薬物を勧めないことが大事だ。
相談窓口は保健所や精神保健センター、依存症相談をかかげる精神科の医療機関、自助グループなどのサポートの場もある。依存症を1人で克服することは非常に困難だが、適切な治療を受けることで薬物を使用しない状態に回復することは可能だ。
警察への通報を心配して治療をためらう人もいるが、依存症専門外来のある医療機関では患者のプライバシーが守られている。また、ゲイであることが知れるのを恐れる人もいるが、個人を批判しない、秘密厳守をモットーとする医療機関もあるので、
ここでは薬物依存を取り上げたが、他にもアルコールやセックスなどへの依存も、HIVと密接な関係がある。依存についての正しい情報を身につけること、そして必要な時は、専門の相談機関に相談してみよう。