再び増え始めた?気になるエムポックスの感染報告数
December 31, 2025 Modified: 2025.12.31
2025年秋ころから、再び国内でエムポックスの感染が
報告されるようになりました。
エムポックスの最新の状況は?
エムポックスはどうやって感染する?
気になる症状がある場合にどうしたらいい?
年末年始、人との出会いや親密な時間を
思いきり楽しみたいひとも少なくないでしょう。
自分も相手も大切にする方法ととれるように、
いまお伝えしたいポイントを整理しています。
2025年秋以降、再び国内で感染報告続く
日本では、2024年から2025年の前半にかけてエムポックス感染報告はほとんどありませんでした。しかし、2025年の秋以降は感染が毎週のように確認されています。現時点では週に1~2件と少ないですが、年末年始など出会いの増える季節ということもあって、今後また増加していくのかどうかトレンドを、注目していく必要があります。
現時点の流行はアフリカが中心です。しかし、他の地域でも2022年~2023年にかけて世界的に流行したクレードIIに加えて、クレードIの感染も起こっています。旅行の予定がある場合は、その地域の流行状況を把握しておくと安心です。
特に日本の近隣の国々に目を向けると、2025年11月現在、中国、タイ、韓国、シンガポール、台湾、マレーシアといった国々でも感染報告が続いています。また、これらの国々において、クレードIの報告もなされています。
各国の状況をリアルタイムに報告している日本語サイトは、現在のところありません。英語表記となりますが、WHOが下記のサイトで情報を公開しています。
エムポックスの2つのタイプと「重症化しやすさ」
エムポックスには「クレード」と呼ばれるタイプがあり、大きく分けるとクレードⅠとクレードⅡがあります。ニュースやSNSでは、クレードⅡにくらべてクレードIは「重症型」などとされていることもありますが、これは少し古い情報です。最新の情報では、きちんと治療が行われる環境の場合、クレードによる致死率の違いはあまり大きくないことが分かってきています。
どちらのクレードも、感染しやすい行為や予防方法、症状や治療の仕方はほとんど同じです。もしもエムポックスの感染が心配な時には、なるべく早く治療を受けられるように、相談窓口や医療機関を調べておくと安心です。なお、国内ではエムポックスのワクチン接種は整備が進んでいません。また、エムポックスの検査も、どこの病院でもすぐにしてもらえる状況ではありません。
感染リスクを下げることはできるの?
エムポックスの感染は、肌や粘膜どうしが濃厚に触れることで起こります。肌にボツボツなどがあったり、頭痛や発熱など体調に不安がある時は、出会いの場に行くことや濃厚に接触することを控えるなど、行動を変えることを考えてみてください。また、セックスをする場合には、それぞれが肌の状態を確認できる状態で始めることも重要です。
なお、エムポックスはおもに皮膚にポツポツが出る病気ですが、出ないこともあります。頭痛や発熱の症状があることも多いですが、特に初期は症状だけでは判断するのが難しい病気です。
エムポックスとHIVの関係について
誰でも感染するエムポックスですが、免疫が落ちていると重症化しやすいことが分かっています。HIVに感染していても、治療をして免疫力を維持できている人は必要以上に心配する必要はありません。しかし、自分がHIVに感染していることを知らないままに過ごしている人は、「思わぬ重症化」に見舞われることがありますので、注意が必要です。定期的にHIV検査をうけることで、こうしたリスクを下げられます。
編集 : HIVマップ制作チーム
協力 : 感染症コミュニケーション円卓会議
厚生労働行政推進調査事業費補助金 新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究事業「エムポックスの流行拡大に備えた診療・感染管理指針の作成と普及啓発についての研究」
