「PrEPあるから大丈夫」? 今だからこそ再発見!コンドームの利便性
July 31, 2026 Modified: 2026.08.18
コンドーム使わない人ってけっこう多いよね?
そんな実感を持っている人も少なくないでしょう。
実際に、いくつかの調査で、
コンドームをいつも使っている人の割合は、
この15年くらいの間に半減していることがわかっています。
PrEPやU=Uによって予防方法の選択肢が増えたいま、
コンドームってオワコンなのでしょうか?
あらためてコンドームにフォーカスをあてて、いっしょに考えてみませんか?
安くて便利で簡単なコンドーム
~だれでも使える性感染症の予防ツール~
コンドームの最大の魅力は手軽さ!全国のコンビニ、ドラッグストアなどで買うことができますし、オンラインでも豊富な種類がそろっています。
12個パックで1,000円くらいのものが一般的ですが、急に必要になった時には、コンビニなどで5個入り400円くらいのものも手に入ります。つまり、1個50円~100円くらいで買えちゃいます。なんならゲイバーなどでも、aktaのデリバリーボーイズや地域の団体がお届けしているコンドームを無料で手に入れることもできます。
PrEPのように予備知識や事前の準備、まとまった金額の出費を必要としないので、だれでもがすぐに使えるのが、コンドームの最大のメリットと言えるでしょう。
そして、コンドームは、HIVだけでなく梅毒やクラミジア・淋菌などの性感染症もかなり防ぐことができます。これは重要なポイントです。PrEPはHIVに関してはとても有効な予防手段ですが、梅毒やクラミジア・淋菌など、他の性感染症については効果がありません。ですので、HIVに関して複数の予防方法が選択できるようになった今でも、コンドームは重要なアイテムと言えるのです。
ただ、コンドームについては、「快感が減る」「しめつけられるのがイヤ」「ノリが悪くなる」「ナマでヤりたい」など感じる人もいます。また、ウケ側からするとコンドームをつけるかどうかはタチ主導になりがちなこともあり、どうしても主体的に使いづらいと感じる人もいるでしょう。
だれでもがすぐに使用できるわけではないPrEP
~準備をすれば主体的に予防ができる!~
PrEPは、きちんと服薬をすることでHIV感染リスクをほぼゼロにできます。また、感染リスクをセックスの相手まかせにせず自分自身でコントロールできるため、主体的に予防をしたいと考えているひとにとって重要な選択肢です。また、コンドームが使用できない・したくない人にとっての選択肢にもなっているようです。
しかしPrEPは、HIV陰性と確認できている人のみが利用可能ですので、誰でもがすぐに使えるわけではありません。最初にHIV検査・B型肝炎・腎機能検査などをセットで行う必要もあり、コンドームのように簡単に使い始めることはできません。また、PrEPを提供しているクリニックが限られていたり、薬が高かったりするのも、コンドームとは対照的です。
コンドームとPrEP どっちがいいの?
いいとこどりをして性生活をあんしんで豊かに!
コンドームとPrEP、そのメリット・デメリットの感じ方はひとそれぞれ。自分にあった予防方法を選択する時代になったと言えます。PrEPかコンドームかという二者択一ではなく、その時の自分に合った方法を取るといいのではないでしょうか。
ここで改めて、コンドームとPrEPのメリットとデメリットを整理してみました。
コンドームとPrEPの比較表
| コンドーム | PrEP | ||
|---|---|---|---|
| 予防 | HIVの予防 | ◎ | ◎ |
| 梅毒・クラミジア・淋病の予防 | △~〇 | × | |
| 入手方法 | 価格 | ◎1個 50~100円くらい | △デイリー:1か月あたり1万円くらい(検査・診療込み) |
| 入手の手軽さ | ◎全国のコンビニ、ドラッグストアなど | △限られたクリニック、個人輸入など | |
| 医療 | 事前の準備 | 特になし | 事前の検査・診療・服薬が必須 |
| フォローアップ | 特になし | 3カ月毎の通院・検査 | |
| 副作用 | 特になし(ゴムにアレルギーのある人は、ラテックス製など素材に気をつけましょう) | まれにある(ジェネリック薬では副作用救済の制度適用なし) | |
| 主体性 | △~◎相手まかせになってしまうこともある | ◎相手には関係なく自分で服薬すれば予防できる | |
| 利用条件 | ◎誰でも利用できる | △HIV陰性と確認されている人に限る ※その他にも条件あり | |
| 快感・ノリ | ×~〇人によっては快感が劣ると感じる | ◎特に変わりなし | |
コンドームを使う人の割合が激減
~その理由は明らかになっていない?~

アナルセックスの時にコンドームを必ず使っていた人の割合は、この15年くらいの間に半減しています。2025年1月~2月にオンラインで行われた「性の健康とエムポックスについての5分間アンケート」では、18.9%でした。調査方法が異なるので単純に比較はできませんが、2008年には48.1%という結果もあったので、激減と言っていいでしょう。

コンドームを使わない理由(複数回答)はさまざまですが、「快感が下がるから」がもっとも多く、次いで「自分がPrEPをしている」でした。また、「相手からコンドームを使わないことを求められた」「相手がPrEPをしていると言っていた」など、相手の要望や言動に従って使わなかったという人も少なくはありませんでした。
実は、コンドームを使うひとが激減した理由は、明らかになっているわけではありません。15年の間には、抗HIV治療も進化してU=Uが証明されたことや、PrEPが日本でも使用できるようになったことも、関係があるかもしれません。しかし、U=Uのことを知っている人は6割くらいですし、PrEPを使っている/使ったことがある人は東京でも15%くらいということを考えると、それだけでは説明がつかないように思えます。
「なんとなく使わなくなった」「相手が使わないから合わせた」といった人も少なくはないでしょう。選択肢が増え、自分にとっての予防手段を選べるようになった時代だからこそ、自らの選択によるコンドーム使用について、もう一度見直してみるタイミングなのかもしれません。
2008年:首都圏地域のゲイバー利用者を対象とした質問紙調査(厚生労働省・エイズ予防のための戦略研究)
2025年:性の健康とエムポックスについての5分間アンケート(新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究事業「エムポックスに関するハイリスク層への効果的な啓発及び診療・感染管理指針の改訂のための研究」
コンビネーション予防の時代のセックス・コミュニケーション
~お互いの選択を尊重して折り合いをつける~
コンドーム、PrEP、U=Uなど、予防の選択肢が増えた「コンビネーション予防の時代」、自分に合った方法はなにかを、まずはそれぞれが考えることが大事です。そして、自分に合った予防方法を選ぶように、相手にも選択肢があります。例えば、「自分はPrEPを使ってコンドームなしでセックスしたいが、相手はPrEPなしでコンドームを使ってセックスしたい」とか、「自分はPrEPもコンドームも使ってセックスしたいが、相手はU=Uでコンドームなしのセックスがしたい」など、さまざまな組み合わせがあり得えます。選択肢が増えたことで、お互いの選択を尊重して折り合いをつけることが、より重要になったと言えるでしょう。
そのときの自分とセックスの相手の希望に柔軟に折り合いをつけるために、キーとなるのはコンドームかもしれません。梅毒などの性感染症の流行が続いているいまだからこそ、エムポックスなどの男性間での新たな感染症が注目されるいまだからこそ、コンドームという選択肢を手放さずに、より安心なセックスを楽しみましょう!
