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A型肝炎のワクチン!ゲイバイ男性は接種したほうがいいって聞いたけど・・・それってお高いんでしょ?

September 28, 2026 Modified: 2026.09.28

「A型肝炎って10年くらい前にゲイの間で流行ったよね。最近はどうなの?」
「台湾で大流行って聞いたけど、日本はどうなの?」
「俺ケツ舐めはしないけど、指ぐらいは入れるかな…」
「ハッテン場でフェラするとき、そのチンコきれいなのか心配…」

ときどき話題になるけど、ちゃんと対策をとっていないひとが多いA型肝炎の予防。
実は、効果バツグンのワクチンがあるのです。
今後のセックスライフをより安心なものにするために、ワクチン接種を検討してみませんか?

ゲイバイ男性にとって注意すべき性感染症

A型肝炎は、HIVや梅毒などとは感染経路が異なりますが、性感染症(STI)のひとつです。感染した人のウイルスが便に排出され、それが他の人の口に入ることで感染します。不衛生な環境ではウイルスに汚染した水や食べ物を口にすることで感染します。しかし、忘れてはならないのは、ゲイバイ男性にとっては身近な注意すべき性感染症であることです。

アナルリミング(ケツ舐め)により肛門から口へ、アナルセックスなどにより肛門から手・指・ペニスなどを通して口へという経路で感染します。A型肝炎ウイルスは感染力が強く、ほんの微量の便が口に入っただけで感染が起きえます。実際に、日本でも海外でも男性どうしのセックスによる大流行が何度も起きているので注意が必要です。

※A型肝炎がどんな病気なのか、詳しくはこちらの記事もご参照ください。

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A型肝炎が性感染症だって知ってますか?男性同士のセックスで、国内外で繰り返し大流行が起きている!
HIVマップポスト
https://hiv-map.net/post/hepatitis-…

最強の予防方法はワクチン

A型肝炎の感染は、セックスの前後にお互いがカラダ(特に、ペニス・肛門・手はていねいに!)を洗うなど、清潔なセックスを心がけることで、ある程度のリスクは下げられます。ただし、状況や相手次第であったり、目に見えないほどの便を確認することは難しかったりと、限界はあります。

しかし、A型肝炎には有効なワクチンがあるのです。もっとも確実に長期間にわたり予防できますので、接種を検討してみるのはどうでしょうか。

現在のA型肝炎ワクチンは、不活化ワクチンという種類のワクチンです。ウイルスの感染する能力をなくし、免疫をつくるのに必要な成分だけを残して作ったワクチンです。生ワクチンではありませんので、免疫力が落ちている人でも比較的安全に接種できます。

国内承認ワクチンと輸入ワクチン

A型肝炎ワクチンは保険適用外ですので、自由診療での接種になります。トラベルクリニック、PrEPを扱っているクリニックなどで接種ができます。また、その他の病院・クリニックでも取り扱っているところがありますので、医療機関へ問い合わせてみましょう。

医療機関によって、扱っているワクチンや価格が異なります。1回あたり1万2千~2万2千円前後と幅が広く、2回または3回の接種を行います。

日本国内の医療機関で扱っているワクチンには、国内で承認されているワクチンと未承認ワクチン(=輸入ワクチン)があります。国内承認ワクチンは、日本の薬機法※に基づき品質・有効性・安全性が審査されています。輸入ワクチンは海外で承認・使用されていますが、日本では未承認です。その他に、①接種回数 ②価格 ③重篤な副作用被害の際の救済制度などに違いがあります。
詳細については、接種前に医療機関で説明を受け、確認してください。

薬機法:正式名称は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」。略して「医薬品医療機器等法」または「薬機法」と称されることが多い。2014年に旧「薬事法」が改訂された際に名称変更された。

国内承認ワクチン

《接種スケジュール》

A型肝炎の唯一の国内承認ワクチンであるエイムゲンの接種のスケジュールは以下の通りです。

① まず最初の接種。その後、2~4週間後に2回目の接種。
② 長期間の予防のための3回目接種:1回目の約6ヶ月後に接種。

合計3回接種です。

《価格》

価格は医療機関によって異なりますが、2026年4月頃から値上がりし、値上がり後の価格は1回あたり、1万5千〜2万2千円前後です。3回接種の総額は5~6万円台になります。

《その他》

エイムゲンは国内承認ワクチンであり、もしも重篤な副反応により健康被害があり、基準を満たす場合には医薬品副作用被害救済制度※の対象となります。

医薬品副作用被害救済制度:医薬品を適正に使用したにもかかわらず、その副作用により入院治療が必要になるほど重篤な健康被害が生じた場合に、医療費や年金などの給付を行う公的な制度。

輸入ワクチン

Havrix(グラクソスミスクライン製)、Vaqta(メルク製)、Avaxim(サノフィ製)といった海外の大手製薬メーカーが生産したワクチンを各医療機関の医師等が輸入し使用するものです。

《接種スケジュール》

例えば、輸入ワクチンのひとつであるHavrixの接種スケジュールは以下の通りです。

① まず最初の接種:1回
② 長期間の予防のための2回目接種:1回目の6~12か月後に接種

合計2回接種です。

《価格》

価格は医療機関によって異なりますが、1回あたり1万2千〜1万5千円前後です。合計接種回数が2回ですので、総額は2万4千円~3万円くらいです。

《その他》

国内で承認されていないワクチンのため、もしも重篤な副反応が起きた場合に医薬品副作用被害救済制度※の対象外です。国内での承認はされていませんが、海外で承認され、広く使用されているワクチンです。また、Havrix, Vaqta, Avaximは免疫反応を高める目的でアルミニウム塩などのアジュバントという成分が含まれています。

日本渡航医学会
トラベルクリニックリスト
日本渡航医学会
https://jstah.umin.jp/02travelclini…
厚生労働省検疫所FORTH
予防接種実施機関
厚生労働省検疫所FORTH
https://www.forth.go.jp/moreinfo/va…
HIVマップ
ゲイバイセクシュアルにやさしいあんしんHIV検査サーチ
HIVマップ
https://hiv-map.net/anshin/

A型肝炎ワクチンQ&A

Q1. 予防効果はどれくらい続くんですか?

A1.
まず最初の接種(エイムゲンは2回、Havrixは1回)で、4週間後にほとんどの成人が、A型肝炎の予防に有効なレベルの抗体価を獲得できたと報告されています。[1][2] また、規定通りの接種(エイムゲンは3回、Havrixは2回)を行うことで、成人の多くで5〜20年以上の長期間にわたり、予防に有効なレベルの抗体価が持続すると報告されています。[3][4]

ただし、HIV陽性者や免疫機能が低下している人の場合は、予防に有効なレベルの抗体価を獲得できる割合(抗体陽転率)が低いことが報告されています。また、規定の接種回数を接種しても抗体陽性を持続する期間が短いことも報告されています[5][6]。ですので、まずは規定通りの接種(エイムゲンは3回、Havrixは2回)を完了させることが重要です。A型肝炎ワクチンは安全性も高く、規定の回数を接種することでほとんどの人は免疫を維持できますが、心配な人は医師と相談してみるとよいでしょう。

Q2. 副反応はあるんですか?

A2.
A型肝炎ワクチンの種類によってやや異なりますが、ワクチン接種後の副反応として、注射部位の痛み・発赤・かゆみ・腫れ・しこり・発熱・だるさ・頭痛・下痢・熱感・全身の筋肉痛・食欲不振・嘔気などが報告されています。[1][2]ただし、副反応が出た場合の多くは特別な治療を必要とせず、数日以内に自然に治まります。

Q3. A型肝炎にかかった場合に重症化しやすい人は?

A3.
B型肝炎、C型肝炎、アルコール性肝障害などの慢性肝疾患のある人、高齢者、糖尿病患者、免疫機能の低下している人は、A型肝炎にかかった場合の重症化のリスクが高いと言われているため、特に予防が重要です。

Q4. B型肝炎のワクチンも打ったほうがいいかなと思っているんですが…

A4.
輸入ワクチンのなかには、A型肝炎とB型肝炎の混合ワクチンもあります。ゲイバイ男性にとってB型肝炎も注意すべき性感染症ですので、B型肝炎ワクチンの接種も検討している人にとっては、混合ワクチンも選択肢のひとつになるでしょう。

Q5. 過去にA型肝炎にかかった人は、もうかからないの?

A5.
A型肝炎に感染したことのある人は、その時にできた免疫があとあとまで強く残ると言われています。現在の日本ですと、65歳以上の人は幼少時に感染している人も少なくありません。また、2018年頃にゲイバイ男性の間でのA型肝炎が流行したので、大人になってから感染した人もいます。このように過去に感染の経験がある人は、すでに免疫を持っているのでワクチン接種の必要はほとんどありません。

[1] エイムゲンの添付文書
[2] 米国のHavrix の添付文書
[3] 遠藤修 1997 臨床とウイルス 25 (1) 43-47
[4] Theeten, et al, 2015 Vaccine 5723
[5] Koga, et al, 2021 Hepatol Res 13736
[6] Schnyder, et al, 2025 J Travel Med taae125

国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト 病原微生物検出情報(IASR)
A型肝炎の臨床像
国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト 病原微生物検出情報(IASR)
https://id-info.jihs.go.jp/surveill…

本ページはA型肝炎の予防に関する一般的な情報提供を目的としており、特定のワクチン、医療機関、接種方法を推奨するものではありません。接種を希望する場合は、使用するワクチンの種類、接種回数、費用、有効性、副反応、健康被害時の救済制度等について、医療機関で説明を受けて確認してください。

編集:HIVマップ制作チーム
医療監修:古賀道子(東京大学)

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