エピソードは、個人の体験談です。
梅毒感染エピソード③「健康診断で梅毒検査。これってどういう意味?連絡がないから感染してないと思っていたら・・・」(40代・男性) 篇
June 16, 2024 Modified: 2024.09.24
- 書いたひと
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小田原梅林 ※仮名 さん
40代男性
自分は梅毒にかかったことがあって、その時は普通に薬をもらって治したんだけど、梅毒って一度治っても何度も感染するものだってことは知ってて、自分では注意してるつもりだった。水ぼうそうとかおたふくかぜのように一度かかれば免疫ができて感染しなくなる、みたいなタイプの病気とか、HIVみたいに薬で抑えていれば感染しなくなる(U=U)病気でもないし、一度は治ってもまた感染する可能性があるから注意ってタイプの病気。それが梅毒だと。
自分は会社員なので、年に一回健康診断を受けており、うちの場合は健康診断の血液検査の項目に梅毒の検査の項目もある。
健康診断の結果って成績表みたいに、はいここは正常「A」、ちょっと微妙だねの「B」、できたらすぐに医者に相談してくれの「D」とかって評価されるじゃないですか。
梅毒って一度感染すると(今感染してる・してないにかかわらず)抗体反応はずーーっと「陽性」って出続けるから、梅毒に一度感染したことがある自分は、抗体反応陽性みたいなのがちゃんと検査結果にも反映されて、感染症のところは「D」評価みたいな感じに毎年返ってきてたわけですよ。なにこの会社の人に見られたくない健康診断結果。。。とは思ってたわけですよ。
そんなある日のこと、梅毒は今年も流行中!みたいな記事を読んでたんだけど、そこに、梅毒検査は2つの項目?やり方?があると。
「抗体検査(TPHA)とは別に、RPRっていう、現在感染してるかどうかがわかる検査もある。」っていうのを見て。へー。自分の会社の健康診断ってこのRPRは見てくれてんのかなーって急に思ったわけですよ。わりとなんの気なしに。
で、年末に受けた健康診断の結果を引っ張り出して、梅毒の検査結果を見て、わりと自分の目などを疑ったよね。
あるね。TPHAとRPR。TPHAが抗体検査(梅毒に感染したことがあるかないかわかる検査)で、RPRがその今梅毒の病原体が身体にいるかいないかの検査ね。
・・・・ん?
(二度見)
んん????
(三度見)
TPHAが陽性なのはいいとして
んんーーーーーーーーーーーー????????
RPRが・・・・「2+」?!?!?!?!??????
これRPR陽性ってことだよねーーーーーーーーー?????
リアルタイムに今現在、まさに私梅毒に感染してるってことでは?!
け、健康診断の受けてから2ヶ月ぐらいたってない?ねえ。。。
ってか、健康診断ってやばい検査結果だと特別に注意してくれるじゃん!生活習慣病男子の私はわりと経験ありますよ?「血糖値高めですねー」とか「血圧高めですねー」みたいなのについては、産業医とかが連絡してくれるじゃんね。メール来たことあるよ。「尿酸値高めですよ?」って。カウンセリングしてくれるじゃんいつも。「メタボ気をつけて食生活を改善しましょうねー」とか。
そういうのと同じような感じで「梅毒に感染してるんで病院行ってくださいねー」は教えてくれないの?そんな不親切な事ある?
「RPR: 2+」だよ☆って専門用語そのままの検査結果がそのまま書いてあっても普通気付かないし、毎年この項目Dなのよ?気づかなくない?!こっちは医者とかじゃないんだからこんな難しい話調べなきゃわからんないよ?ねえ!ねえええええええ!!!!
緊急性はそれほど高くはなさそうなメタボ指導は丁寧なのに、もっと緊急性の高い(と思う)梅毒の方は何も教えてくれないという理不尽wwwwww 自己責任の世界wwww
文句の一つもつけてやらないと!!!って思ったんですが、なんか会社ってか健康診断の提供元?に、「なんで俺が梅毒に感染してるって教えてくれなかったんですか!」とかクレームつけるのかぁって、逆に笑えてしまったので、上記の文句は心のなかにしまって、すぐに病院に行って相談して薬もらいました。
みなさんも
- 梅毒は何度も感染するから一度感染したことある人も注意
- 検査項目がちょっと分かりづらいから、特に一度感染したことがある人は健康診断の時(あれば)「RPR」って項目を要チェック
- 健康診断で項目があっても産業医とかが丁寧に教えてはくれないこともあるみたい
の3点、気をつけてくださいね。
HIVマップ制作チームからのコメント
経験談にもあるように、梅毒は一度でも感染したことのある人は、治療し終わった後もTP抗体法(TPHAなど)の検査結果が陽性と出ます。
ただし、梅毒は何度でも感染するので、過去に感染経験があるひとは、TP抗体法とRPR法の両方の検査を受けることで、いま感染しているかどうかを知ることができます。検査を受ける際はその点を相談することが重要です。また検査の結果を受け取る際も、両方の検査結果をよく確認するように注意しましょう。
詳しくはこちらの記事も参照
できれば、①性感染について正直に話せるかかりつけ医を普段から持っておく、②HIVや梅毒などの性感染症の検査を定期的に受けるとよいです。
現在、日本では梅毒が大流行しています。いま症状がないひとも検査を受けておくことをお勧めします。